自由人から仙人へアップグレード
トレイルランニングをはじめて10年ほど経つ。その間、一度だけレースに出たがDNFだった。理由は途中でつまらなくなって足が自然と止まってしまったからだった。なぜつまらなくなってしまったのか、その答えは明白だった。つまり、僕はトレイルを自分の好きなように楽しみたかったのだ。
のんびり景色を見ながら走りたい、ピークではコーヒーを煎れて一服したい、下りは野鹿のように飛び跳ねたい、のぼりは限界まで追い込み登りきったところでハァハァしてみたい、気分が乗らない時は帰りたい。。。
そんな風にしてこの10年は楽しんできた。おかげでますます山が好きになった。かといって、毎週のようにトレイルを楽しむわけでもない。自転車に乗ったり、スプリント練習をしたり、やりを投げたり、棒高跳をしたり、楽しいことはたくさんある。
自分としては普通なことなのに、あまりに自由なのか若い頃はよく自由人と呼ばれていたが、最近は仙人と呼ばれるようになりつつある。霞を食べているわけではないし、山に暮らしているわけでもないのに。ただ、思想や哲学は仙人に近いのかもしれない。
厭世的な性格は子供の頃からだ。生まれながらの特性なのだろう。社会不適合者だと認識したのも早かったが、集団ではリーダーに推薦されたり、何か行動を起こす時の先頭に立つ役目もしてきた。
リーダーが自由人だと周りの人たちはなかなか迷惑なのかもしれないが、思いついたことはすぐに行動に移すタイプだったから、それがおもしろいと感じてくれた友人達とはうまがあい行動を共にした。慎重に物事を考えるタイプの人たちには、あまりおもしろく思われなかっただろう。
ただ、自分はそんなことには興味がなかったし、全ての人に愛されたいなんて馬鹿げたことを微塵も思わなかったので、少しばかりの友人のために生きることで十分であり幸せだった。
仙人がなんなのか分からないけど、仙人ってなんだかいいなぁと思うので、これからは仙人を少し意識して生きていこうと思う。こうして仙人がブログ書くのも、現代の仙人として問題はないだろうから。