ピークハントと登山
同じ山に何度も登る。
登り口を変えてみたり、ソロであったり、いつもの友人であったり、新しい仲間であったり、走ることもゆっくり歩くことも、頂上を目指す時も途中で引き返すことも、とにかく山というフィールドに対して「これ」というポリシーも無く、毎回楽しませてもらっている。
自然の中にいると、自分という自我を消失してしまうことがある。そのとき、なんだか自然と一体になった感覚がぼんやりある。その感覚をリアルに呼び戻そうとすると、それらはふっと消えてしまう。思いだそうとすれば、さらに向う側へ行ってしまう。ちょっとあぶない人かな。。。
しばらく前、あるベテラン登山家に会う機会があって、ピークハントと登山は違うのだ、という話を聞いた。
一般的に、ピークハントたちはどれだけの数の山を登ったか、それらをいかに効率よく速く登ったかを自慢し、登山家はその過程を楽しむ、と。ピークハントたちはコレクターか何かであり、登山家はそんなピークハンターたちの登り方に対して疑問をもち、批判の対象としているとのこと。山の楽しみは他にもっとある、という主張だ。
自分は、ピークハントも登山家も自分の好きなスタイルで登っているのだから、お互いリスペクトしあえばいいんじゃねーの? お互いを認めれば、自由落下的にお互いの領域に関心を持ちだすんじゃないの? と、思ってしまうのだが。。。
君はどっちなの? と質問されたので「ぼくは倒立ハントです」と答えた。
ルールとマナーを守りながらいろんな楽しみ方でいいと思うのね。自分が思う山の素晴らしさを他人に説明するときは、押しつけにならないよう気をつけなくちゃなぁ。
富士山 水ヶ塚~宝永山 トレイル走
少し強度の高いトレーニングをしようと思い富士山へ。
目的は、身体操作の効率化トレーニングによる効果の進捗。
7:00 快晴。水ヶ塚駐車場をスタート。この時期はマイカー規制が無いためか、五合目は込んでいても、ここはかなり空いている。
梅雨の晴れ間の中、ゆっくりと走る。富士山は五合目までは深い森が続き、トレイルを充分楽しめる。緑道の木漏れ日が走りをサポートしてくれる感覚がある。そんな森を楽しみながら、御殿庭まで軽快に走った。
御殿庭後半から勾配がきつくなり、森林限界を超えた途端、富士山は砂の山と化す。
このまま宝永山に向かっても良いのだけど、五合目へ迂回してみた。
朝の8時だというのに五合目の駐車場は満車状態。トレイルランニング姿の方もいたが、一般登山客が多く、親子連れやちょっとした観光客の姿もそれなりに多い。
ここまで一気に走り抜けてきたので、10分ほど水分補給とストレッチしてからの再スタートを切った。
六合目まできっちり我慢の走り、宝永山火口底までは一気に駆け抜け、そこから蟻地獄にはまったありのごとく、ひたすら砂の急坂をすすむ。ここでは走るより大股歩行の方が速いし楽だが、腹を据えてひたすら走り続けようと思ったが、途中何度が歩いてしまった。
宝永山に着くと、スタート時は雲ひとつ無い快晴だったが、下から雲が少しずつ湧いてきている。それでも、駿河湾や伊豆半島、沼津の町、富士の町が一望できた。
20分ほど倒立したり、ストレッチしたり。
帰りは一気にノンストップ。スピードの変化をつけずに淡々と安全第一で下り無事ゴール。身体のチェックをしながらストレッチと体操。疲労はすでに回復し、太ももやふくらはぎなど特定の筋肉が痛むことも無く、全身のコーディネートがうまくいった感じだった。
今年は、昨年より走行練習が1/3程度だが、タイムは短縮されているし、走った後の疲労感、特定の部位が痛むなどの症状が出ていない。若いころの柔軟で怪我のしにくい身体に戻ってきたのかもしれない。
疲労回復のために、御殿場の山崎精肉店で馬刺を買って帰宅した。
日本百名山 #1/100 天城山(万三郎岳1,406m)
2015.6.13 愛知の陸上アスリート4名 + 地元トレイルランナー2名 + 自由人1名 = 計7名
8時、水生地下駐車場をスタート。旧天城トンネルまでの林道をウォーミングアップがてら歩く。
トンネル前で倒立チェック。
トンネル右脇にある登山道へ。メンバーの体力がまちまちなので、先頭にほどよいペースをつくってもらい、自分は遅れる人が出てもサポートにまわれるように殿を務めた。10分弱で天城峠に着く。そこから勾配はゆるやかになり、少しずつ高度を上げていく。危険な個所はほとんどなく、走りやすいトレイルが続く。途中、ワサビ田があり、こんな山奥からどうやって出荷するのだろう考えてしまう。
植生の変化を楽しみながら1時間30ほどで八丁池に到着。
とりあえず倒立。ひとり違うのがいる。。。
短距離出身のアスリートはさすがに登りはきついようで、後半は無理をせず歩いた。八丁池は活断層のズレで生じたくぼみに雨水がたまった池。流出・流入する川は無いが、南から吹き付ける湿気を含んだ暖かい空気が年中天城山に当り雨雲ができているので、降水量が多く池の水量は安定しているらしい。
ここから万三郎岳までは極上ふかふかトレイルが続く。ほとんどアップダウンもなく、みごとなブナやヒメシャラの森をゆく。ときおりシャクナゲのあわい朱色に出会う。万三郎岳手前の小岳まで5kmほどを一気に駆け抜けた。
なかよしさんたちです。
小岳手前から勾配は一気に厳しくなるが、10分弱で登ることができる。そこからやや緩やかになり小岳へ到着した。見晴らしは特に良くないが、南東側が少しだけ開けているため、晴れていれば相模湾を眺めることができるかもしれない。
小岳からほんの少し降りて、万三郎岳までは再びの登り。勾配は若干きついが前半をすぎればすぐに緩やかになる。山頂手前の分岐を右に折れ尾根伝いを数分。
万三郎岳にて。
山頂は一片が5mほどの広さがあり、三角点や山頂の案内などがある。天城高原ゴルフ場側から登ってきたとみられるお客さんがたくさんいらっしゃった。個人から団体、女性も多く、人気の山であることが伺える。
軽い補給後、同じ道を引き返す。往路で出会った方々と再び出会う。一言二言おしゃへりを楽しむ。山の楽しみのひとつ。
八丁池からは水生地方面への下り路を進む。若干ガレが多いがトレイルとしては十分楽しめる。下り始めて30分もすれば空気が変わり、湿気を多く含んだ温かい空気となる。下りでも汗が吹き出てくる。そのまま気持ちよく走り、旧天城トンネルへの林道と合流。トレイルの余韻を愉しみながら駐車場までゆっくり戻った。(15:00到着)
全員無事に下山、天城を満喫できたようで、企画して良かったと思った。この後、東府やでパンと高級ソフトクリームを食べ、温泉で疲れを癒して解散となった。
愛知組はこのまま愛知へ帰るというからタフだなぁと思った。
天城山は自宅から近いしとても素敵なトレイルなので、ちょくちょく遊びに来てみようと思った。
※ (距離26km、時間7時間)
トレイルランニング初心者さんがいたので、行程の内半分近くは歩きでした。
速い人たちは、あらかじめ決めていたポイントまで先行してもらいました。
速い人であれば3時間もあれば往復できると思います。
箱根外輪山と芦ノ湖西岸をぐるり
6月6日(土)、午前に少し時間ができたので、山走に行ってきた。
8時00 箱根町園地公園 スタート
道の駅「箱根峠」を経由して山伏峠、そして三国山へ。梅雨空で雲が厚い。気温が低く肌寒い。元気な緑のシャワーが心地よいトレイルをひたひた走った。
あそこで休憩しよう。
湖尻峠から芦ノ湖方面へ下山。深良水門に出る。この水門は、江戸時代に裾野側にあった深良村の水不足を解消するために手掘りした(全長1280m)。日本灌漑百選にも選ばれている歴史ある水門。写真は無し。
途中の石畳。こけがびっしり。滑ってあぶない。気をつけましょ。
水門から芦ノ湖西岸を南へ。湖沿いのトレイルなのでアップダウンも無く、とても走りやすい。たんたんと走り、スタート地点へ戻った。楽しい半日だった。
(distance 22.5km / time 3h30m)
いつか自己満足したいなぁ
大学生じゃあるまいし、こんなことで悩んでいるわけではないけれど。。。
知識は無いがアイデア・発想力に優れた資質をもっている会社の若手が、とある先輩から「お前のやっていることは自己満足だ!」と言われて、へこんでしまった。うちはものづくりの会社だから、どんなに良いアイデアでもお客さんのニーズにあっていないものはただの自己満足でしかない、という意味。
確かにその通りだ。アーティストのように自分がつくりたいモノを制作するのとは違う。あくまでもお客さんの要望にどれだけ応えられるか、いやそれ以上のモノを提供できるかが、ものづくりの会社としての価値がある。
で、よく言われるように「人に満足してもらうことが自分にとって満足、という自己満足」でいいわけだ。
基本的に誰のためであっても、結果的に自分が満足するために仕事なりなんなりを行うわけだから、根本的には「自己満足」のために人は生きている。このような話はオトナになれば理解できるコトであり、どこかに妥協点を見つけていつまでも悩むものではない、と思っている。
そして、ふと思った。自分は未だかって自己満足したことが無いんじゃないかと。ましてや人の評価で驕ることもない。例え良い評価をしてもらえても、自分がこの程度で評価してもらうのは申し訳ないと思ってしまう。
自分に妥協ができないわけでもない。妥協だらけのいい加減、適当が心情。
あれ? 自己満足の塊じゃないか!!
まったくめんどくさい生き物だよなぁ。。。